報告 志真秀弘
レイバーブッククラブ50回記念企画(2025.1.11 郵政共同センター)は、18名(リアル14名・オンライン4名)の参加でした。当日は参加者が一人ひとり本との出会いを5分ずつ話しました。読書体験を語る、あるいは記憶に残る一冊の本の紹介など、語りかたはいろいろで、そこから本の奥深さと同時に、語る人の人生まで浮かんでくる味わい深い会合となりました。ここでは、当日話された『本のタイトル』、〈あげられた作者名〉をできる限り紹介することで、報告にかえます。著者名は原則として記していません。
『赤毛のアン』『何が私をこうさせたか』『現代のヒューマニズム』『近代人の疎外』『経済学・哲学草稿』『車輪の下』『ジャン・クリストフ』『不屈』『黄土の村の性暴力』『新版 軍縮の経済学』『いのち輝け二度とない人生だから 私の日本国憲法「ともいき」日記』『こころ』『すべての、白いものたちの』『少年が来る』『別れを告げない』『辛酸―田中正造と足尾鉱毒事件』『論語』『孟子』『荘子』『人類はどこで間違えたのか』『若草物語』『20歳のエチュード』『追われゆく坑夫たち』『原爆と俳句』『女たちへの賛歌』『高校生は反逆する』『翻身』『日本が自滅する日』『人間の条件・五味川純平』『王子と乞食』『古代への情熱』『カラマーゾフの兄弟』『反デューリング論』『ハックルベリー・フィンの冒険』『パンとペンの事件簿』
〈シャーロック・ホームズのシリーズ〉〈宮沢賢治〉〈林えいだい〉〈大江健三郎〉〈安部公房〉〈松井やより〉〈丹野せつ〉〈須賀敦子〉〈米原万里〉〈澤地久枝〉
<寄せられた参加者の感想>
●会場の椅子がもう少しで足りなくなるほどの盛況で、大成功でした。みなさんの読書体験をお聞きして、みなさんをより身近に感じることができました。仲間意識というか、そのようなものが醸成されたような気がします。ありがとうございました。(佐々木有美)
●大阪より初めてオンライン参加した志水です。昨日はありがとうございました。途中退室しなければならなかったのが残念でした。皆さんのお話をお聴きしながら、それぞれの方の本に対する熱い思いに触れ、改めて、人生にとって本はかけがえのないものだと感じました。(志水博子)
●参加者それぞれの人生の歩みが深く語られて、刺激的でした。うつ病・ガンの時に夏目漱石の『こころ』を17回も読み、救われたという人。金子文子の獄中手記『何が私をこうさせたか』を挙げた人は、「職場のハラスメント(出勤停止)で苦しんでいたときに出会った本で、金子文子が凄まじい虐待に抗しているのを目の当たりにして、こんなことでメソメソしていられるか、と思った」と語っていました。人類の歴史から現在に至るまで、そしてさまざまなジャンルのテーマが語られた2時間半の会合で、頭がクラクラしましたが、改めて、本が人間に生きる力を与えてくれるものだと実感しました。(松原明)
次回の「読書会」は、3月2日(日)郵政共同センターの予定です。詳細は決まり次第ご案内します。