2月2日、今年最初のレイバーシネクラブで『ソウルの春』をやりました。28名の参加者で会場は超満員。144分という決して短い映画ではないにもかかわらず、皆さん食い入るようにスクリーンを観ていて、討論会にも半数以上が参加しました。
「昨年、映画館でも観たが、その時はよくわからなかった。尹大統領の戒厳令に対し韓国市民が敢然と抵抗する姿をみて、もう一度観たくなった」「すぐ隣の国なのに、なぜかくも日本と違うのか。韓国のことをもっと知りたい。そんな思いを持って参加した。愛国心、軍人の考え方が日本とは全く違う」などの感想がある一方で、日本人の目から見ると細かいことが分かりにくかったという声もありました。
朴正煕暗殺によって長きにわたる軍事独裁政権が倒れ、民主化が訪れると思っていた矢先の、全斗煥による軍事クーデター。それが翌年5・18、自国の軍が自国民を殺戮する光州事件を引き起こしていきます。李承晩、朴正煕については賛否両論あるものの、全斗煥が行ったことは絶対に許せるものではありません。そんな全斗煥に、尹大統領は畏敬の念を抱いていたようでした。
光州事件については『タクシー運転手』など、多くの映画がつくられています。そこに至るまでの、1979年12月12日に何があったのか。どのようにして全斗煥が政権を握ってしまったのか。これを知ることは韓国の人たちにとって、とても大きなことだったのだと思います。
秘密組織「ハナ会」の存在の大きさ。米軍との関係をもっと描いて欲しかった。軍隊内部が軸になりながらも、ラストにきちんと民衆が描かれているのが良かったという感想もありました。
久しぶりにたくさんの参加で嬉しい悲鳴でしたが、郵政共同センターは狭く、椅子が足りなくて床に座ったり、立ち見になる人もいました。
その他、上映環境はお世辞にもよかったとはいえず、ご不便をおかけしました。
次回からは別の会場を検討したいと思いますので、これからもよろしくお願いします。