今回のオンライントークは、特別拡大版として、中部電力 浜岡原発の再稼働審査の過程で露見した長年にわたる不正行為(地震データの捏造や書き換えなど)について、その背景、不正の実態、規制機関の不十分な対応、裁判への影響、そしてこの問題が今後どうなっていくのかを論じます。
CCNE連続オンライントーク 原発ゼロ社会への道 2026 第8回 浜岡原発 〝データ不正〟 問題の本質は何か
日 時:2026年11月10日(火)15:30~17:30
※いつもと時間帯が異なりますので、ご注意ください。
形 式:オンライン開催(Zoom)
※この企画は、Zoomのウェビナー形式で開催し、ご質問やご意見は当日の質疑応答(Q&A)もしくは、後日メール・FAXなどでも受けつけます。後日Youtubeで公開します。
プログラム:
1)「浜岡原発のデータ不正 ─ 中部電力による捏造と証拠隠滅はどのように行われたか」
大島堅一さん(龍谷大学政策学部 教授、原子力市民委員会 座長)
2)「中部電力の抱えるさまざまな問題、そして浜岡原発データ不正に対する刑事告発について」
松久保肇さん(原子力資料情報室 事務局長、原子力市民委員会 委員)
3)「浜岡原発差し止め訴訟のこれまでとこれから」
海渡雄一さん(弁護士、脱原発弁護団全国連絡会 共同代表、原子力市民委員会 原子力技術・規制部会)
4)質疑応答・意見交換
主 催:原子力市民委員会
問合せ:
email◎ccnejapan.com(◎を@に変えてください)
TEL. 03-6709-8083
参加申込み:下記よりお申込みください。
→https://x.gd/K54wp
今回のオンライントークについて
中部電力の浜岡原子力発電所(静岡県御前崎市)は、かねてから南海トラフ地震による大規模な被災が予想される立地条件のため、その安全性が危惧されていました。
東日本大震災・原発震災の発生という事態を受けて、当時の民主党政権の判断と要請により、2011年5月、稼働中だった浜岡4号機と5号機の運転が停止され、定検で停止中だった3号機についても運転再開が見合わせとなりました。(1号機・2号機は当時すでに運転終了し、廃炉措置にむけた準備に入っていました。6号機は2015年着工の予定でしたが、先送りにされたまま、現在も見通しは立っておらず、経営の長期計画からも外されています。)
福島原発事故後、あらたな規制機関として原子力規制委員会が設置され、新規制基準による「適合性審査」(再稼働のための審査)が課されることになりました。
中部電力は浜岡3号機と4号機について審査を申請し(5号機については未申請)、規制委員会による審査が続いていましたが、審査のための地震データに捏造・偽造による過小工作がされていることが公益通報(いわゆる内部告発)によって露見、それについて規制委員会が調査を始めてからも虚偽の説明や隠蔽工作がされていたことが判明しています。
原発は強い地震に耐えないといけないため、重要設備について「基準地震動」(想定する最大の揺れ)を定め、それに応じた耐震設計や補強工事をすることになっています(※)。
※「基準地震動」と原発の耐震設計の関係については、原子力市民委員会が今年3月に刊行した冊子『なまず先生と考える 地震の国で原発は大丈夫?』で分かりやすく図解していますので、ぜひ御覧ください。
浜岡3・4号機の場合、基準地震動は1200ガル(地震動の加速度)とされています。
この基準自体が甘いのではないかという指摘もかねてからあったのですが、実際、中部電力のシミュレーションではこれを百数十ガル上回るような地震波も算出されてしまったため、これを何とか1200におさめて再稼働するためにデータの不正な操作をしたものと見られています。
今回のオンライントークでは、中部電力によるデータ不正の経緯と具体的な手口、その悪質性、安全審査への影響について解説するとともに、背景となる経営問題(原子力を無理に維持することによる歪み)、再稼働と廃炉の両面で浜岡原発が抱えている多くの問題点も見ていきたいと思います。今回のデータ不正問題が浜岡原発訴訟の行方にどう影響するか、ということにも注意を向けます。
市民の側からの動きとして、9月30日、データ不正時の中部電力経営者に対する「偽計業務妨害」の刑事告発がなされています。
経産省は、中部電力に対して電気事業法にもとづく「業務改善命令」を発動する手続きに入り、また、原子力規制委員会は年内にも中部電力に対して何らかの「処分」をおこなうとしています。
しかし、政府や規制機関によるこれらの対処は、はたして問題の根っこをつかむものになるのでしょうか。
原子力市民委員会では、これらの動きに対して、引き続き監視と批判を続けていきますが、今回のオンライントークでは、これまでに把握できたことを踏まえて、事件の全体的な構図と本質を押さえてみたいと思います。多くの皆さまのご参加をお待ちします。

