
7.22 第18回口頭弁論・記者会見・支援集会報告(小野政美)
「ウィシュマさん名古屋入管死亡事件裁判」結審、判決は、12月11日(金曜:午後2時半)、名古屋地裁裁判官3人に、正義と良心、勇気ある、公正公平な判決を求めます!
(1)ウィシュマ・サンダマリさん(33歳)の遺族が、国を相手取り約1億5000万円の損害賠償を求めている「ウィシュマさん名古屋入管死亡事件」裁判の第18回口頭弁論が2026年7月22日(水曜)午後、名古屋地裁で開かれました。ウィシュマさんが亡くなってから5年4カ月余。2022年6月の初弁論から約4年。原告・被告双方から最終の準備書面や証拠が提出され、妹のポールニマさんが「判決で入管の責任を問うという正義が実現することを信じています」と涙ながらに意見陳述しました。被告・国は、入管の適切な医療を巡る「義務違反」を国側は最後まで否定しました。
原告弁護団から児玉晃一弁護士は、「あらためて5時間のビデオを見たが、ウィシュマさんは33歳の女性ではなく要介護の老人のようだった。健康状態の悪化したウィシュマさんは入管の手に負えなかったが、入管は仮放免を不許可にしてウィシュマさん自身の立場を理解させ、強制送還に追いやろうとした。本来なら100%保護すべき命を失わせてしまった。2度とこのような事件が起こらないための道しるべとなる判決を求めたい」と最終意見陳述を行いました。
裁判は結審し、名古屋地裁での判決は、12月11日(金曜)午後2時半です。法廷傍聴席は88席全席が埋まり、法廷に入れない人もいました。夏休みということもあり、高校生や中学生も複数組が傍聴していました。法廷内代表撮影もあり、NHK、名古屋TV、中京TVほかテレビ各局、新聞各社など報道機関、ジャーナリストの取材がありました。
(2)「意見陳述」 2026年7月22日 原告 ポールニマ
私の姉ウィシュマが名古屋入管で亡くなってから、5年4か月が過ぎまし た。それから、私は、一日たりとも、姉のことを思わなかった日はありません。母も、姉ワヨミも同じです。優しく、聡明で、明るく楽しい姉ウィシュマ と、もう二度と会えないということが、今でも信じられません。 姉の死の2か月後に、ワヨミと私は、姉の死を確かめ、真相を知るために日本に来ました。それから、私は、一度だけ、スリランカに帰国しましたが、ずっと日本にいます。日本に来たときは、すぐに真相を確認して、日本の国と入管の謝罪を受けて、スリランカに帰国するつもりでした。こんなに長く日本にいて、4年4か月もの間、裁判を続けることなど、全く想像もしていませんでした。 入管が姉の死の責任を認めないことに、私たち家族は驚き、呆れました。誰一人処罰されなかったことも信じられません。
私たちは、この裁判を通じて、入管と国の責任を明らかにするしかないのです。入管と国が責任を認めないということは、反省していないということです。そして、同じことが繰り返されるということです。姉のような事件を絶対に繰り返してほしくないです。そし て、私たち家族と同じ思いを誰にもあじあわせたくないです。 裁判長、そして裁判官のみなさま。収容された姉のビデオ映像をご覧になりましたよね。私は、裁判所でビデオを観たとき、耐えられない思いでいっぱいでした。でも、最後までビデオを観ました。姉が、「病院に持って行って (Byouin ni motte itte.)」「点滴お願い(Tenteki onegai.)」と入管職員に 訴えているところがあります。私は、これを観て、「入管は姉を助けることが できた。でも、助けなかった。姉を殺した。」と思いました。
裁判官のみなさまは、どう感じましたか? 入管の組織において、命の危険に瀕していた1人の外国人を救うという正義は実現しませんでした。その後に、入管が責任を認め、反省して、謝罪をする という正義も実現していません。でも、私は、信じています。この裁判所には正義があると。日本の市民たちは、26回の口頭弁論を傍聴し続け、法廷の外からも見守ってくれています。この判決で、入管の責任を問うという正義が実現することを、私は信じています。(一部割愛)
2026年7月22日、お母さん、デヴァ・スリヤラタさん、妹のワヨミさんの二人のメッセージ(駒井弁護士が代読)
(3)支援集会では、ポールニマさんが、「5年4カ月の日本の皆さんの温かいご支援に感謝しています。日本の皆さんが、私たちの背中を押してくれたので、私は勇気を出すことが出来ました。12月11日の判決は、姉のことを思うと、心配な気持ちもあります。二度と姉のような入管での死亡事故が起きないように正義の判決を出して下さい」と語りました。
その後、愛知や広島などの支援の学生たちの発言が続きました。「裁判委は、民族差別の視点が必要。スリランカの女性だったからなのか。日本人として重い責任がある」、「裁判官の良心を問いたい」。私からは、名古屋地裁裁判官3人に、正義と良心、勇気ある、公正公平な判決を求めたい。全国各地の集りや大学などで、裁判のことを話している。多くの人たちが、名古屋入管で起きた悲劇と裁判に関心を寄せている。将来、ポールニマさん、ワヨミさん、お母さんの3人に、人権のために闘った人たちとして「人権賞」が与えられるだろう。判決までに、名古屋地裁裁判官3人に、正義と良心、勇気ある、公正公平な判決を求める声を届けよう!」と参加者に伝えました。
(4)「名古屋入管ウィシュマさん死亡事件国家賠償請求訴訟」についてのカンパなどの支援については、以下をご覧ください。
◆ウィシュマさんの妹さんお二人の滞在費や裁判費用等のために、カンパにもぜひご協力をお願いします。
@名古屋入管死亡事件弁護団→事件の真相究明のために結成された弁護団です。
カンパは、遺族の日本滞在、刑事告訴、国家賠償請求訴訟等に使われます。
https://wishmalawyers.wordpress.com/%E3%82%AB%E3%83%B3%E3%83%91%E3%81%AE%E3%81%8A%E9%A1%98%E3%81%84/
@ウィシュマさん事件国家賠償請求弁護団→カンパは、国家賠償請求訴訟に使われます。https://www.call4.jp/info.php?type=items&id=I0000094
◆名古屋地裁裁判官3人に、正義と良心、勇気ある、公正公平な判決を求めます!
◆「ウィシュマさん名古屋入管死亡事件裁判」判決の12月11日(金曜:午後2時半)に全国各地から名古屋地裁法廷傍聴にご参加ください。よろしくお願いします。


