根津公子の都教委傍聴記(2026年8月20日)

公開議題は、議案が⓵「東京都における中学校の部活動改革に関する推進計画」改定(案)について ②来年度都立高校用教科書採択について ③都立中央図書館整備に係る基本方針について。非公開議題は、懲戒処分案件が3件と「いじめ防止推進法」第28条に基づく報告について。
「『いじめ防止推進法』第28条に基づく」いじめとは、いじめを受けて自死や年間30日以上の欠席となった重大事態のいじめを言う。何か月か前にも同じ議題があったが、今日の報告もその続きなのか、あるいは、そうしたいじめがまた新たに起きたということなのか…。
学校や都教委の対応に嘘やごまかしがあるとして保護者が訴訟に持ち込まざるを得なかった重大事態のいじめがいくつもある。都教委はいじめを受けたお子さんやその保護者に真摯に向き合うべきなのに、なぜそれをしてこなかったのか。内部で真面目に討論すべきではないか。「都教委の関係者のみなさん、あなたのお子さんが重大事態のいじめに遭っても、自死までしてしまっても、当該校や都教委の対応に満足しますか」と言いたい。
⓵「東京都における中学校の部活動改革に関する推進計画」改定(案)について
中学校の部活動については、文科省が2023年度から休日の部活動の段階的な地域連携・地域移行を示し、2025年には「部活動改革及び地域クラブ活動の推進等に関する総合的なガイドライン」を策定。今年度から2032年度までを「改革実行期間」とした。それに伴って都は、部活動の地域展開等の推進、教員の負担軽減につながる取組の推進のため、本「推進計画」改定版を出したとのこと。
都教委が本気で、部活動を地域に移行する、指導者を確保するつもりならば、指導者がそれで生活できるお金を支払えばいいだけのこと。そのことを前面に出さない「改訂版」は、なんなのか。
②来年度都立高校用教科書採択について
各学校が選定した教科書が採択された。
③都立中央図書館整備に係る基本方針について
現在の中央図書館は開館から50年以上が経過し老朽化や書庫の狭隘化が進んでいるので、渋谷区神宮前5丁目にある都有地に新築移転するという。昨年4月から有識者会議をこれまで5回行い、図書館像=Library for Creation(創造・交流図書館)を打ち出したという。「世界都市である東京の図書館として、様々な知と出会い、学びを深め、自然を感じられるリラックスできる空間で、誰もが知的な創造活動に取り組める場所を形成し、人々の創造性を育む」と。延べ床面積は40000㎡(現状は23196㎡)、収蔵能力は340万冊(現状は35万冊)。
有識者会議から出された意見をもとに作成した、「都立中央図書館整備に係る基本方針(案)」に対し、意見募集をしたところ、76件の意見が寄せられたとのこと。寄せられた意見を検討し取り入れて「基本方針」を策定するという。
寄せられた意見の中に、「図書館運営は職員の知識・経験・連携が重要であり、利用者対応を含めた業務の委託拡大や指定管理者制度導入に反対する。女性非正規雇用者の処遇改善のためにも、正規の専門職による直営と継続的な雇用・運営体制の確保を求める。」という意見があった。筆者もそう考えるが、都教委の考え方は、「専門的なサービスは都の直営とし、…例えば指定管理者制度等の民間の力を活用していくことを想定しております。」都教委は、都教委の方針に反する、寄せられた意見は蹴飛ばす。耳を貸そうともしない。
この意見を寄せた方は、都教委が、もの言う会計年度職員のスクールカウンセラーやALT英語教員を雇止めしてきたこと等を知っていて、意見を出されたのではないかと思った。
*次回都教委定例会はまたもや、定例会と決められた2週、4週の木曜日ではなく、9月3日。筆者は2,4週の木曜日は予定を入れずに、1,3週に回している。したがって、次回の傍聴はできない。都教委定例会の担当職員に今日もそのことを告げ、「上にあげてほしい」と言ったが、その気はさらさらなさそう。これが、「都民の声を大事にする」と公言する都教委・都の現実か。

