<白樫晴子>

 10月9日、「いのちの切り捨てに抗する市民連絡会」で「声明」を発表し、記者会見を
実施しました。(*声明は下段に掲載)

 9月28日に「救急・集中治療における生命維持治療の終了/差し控えに関する4学会
合同ガイドライン」(以降、「4学会合同ガイドライン」)が公表されました。「いの
ちの切り捨てに抗する市民連絡会」で撤回を求めて署名を呼びかけている「4学会合同
ガイドライン」の最終版です。

 2月に出された案と基本的に同じ内容です。パブリックコメントで多くの意見が寄せ
られたものに答えるために、Q&Aを膨らませていますが、言葉をマイルドにして言い訳
しているかのようです。結局は、「本人の意思」ということで、医療者主導で治療を打
ち切っていくものです。

 「治療の打ち切り」よりも誰もが生きられる社会をつくる事が先です。「4学会合同ガ
イドライン」撤回署名は、10月15日締め切りで実施中です。https://c.org/NZPrbHc6Nx

国立駅前での署名活動(10月9日)

 記者会見では、「いのちの切り捨てに抗する市民連絡会」以外にも、趣旨に賛同してく
ださっている団体・個人からも発言をいただきました。

 越智祥太さん(ことぶき共同診療所・医師)からは、「救急医療関係者の免責をするた
めに『本人の意思』と言っているだけだ」「医療者と患者にはすでに力関係に優劣があ
り、最終判断は医療者が決めてしまうことになるのだ」と医師に立場からの危機感が表
明されました。

 川口有美子さん(NPO法人ALS/MNDサポートセンターさくら会 理事)は、ALS介護者
の立場から、「既に、退院できる見通しがなければ入院させてもらえないなど、医療に
かかれない状況が生まれている」ことを訴え、医療・福祉の人材不足など生きることが
できる社会制度がない中で「治療の終了・差し控えを議論するのは『順番が逆』である」
と訴えられました。

 雨宮処凛さん(ジャーナリスト)は、「4学会合同ガイドライン」について具体的に
知ることができたのは6月にあった院内集会であったこと、「『死への誘導』が始まる
~『治療差し控え』のガイドライン(川口有美子さん)【雨宮処凛のせんべろ酒場】
20260623」で発信したところ、多くの反響があった。2月にパブリックコメントが行わ
れたが、人の命に係わる事なのに全く周知ができていないこと問題を訴えられました。

 また、以下のメッセージも寄せられています。
舩後靖彦さん(元参議院議員)からのメッセージ
尾上裕亮さんのブログ 「CPちゃんの雑感メモ」より

 社会的な貧困化、医療の地域格差、医療・福祉の人材不足、医療機関の経営難なども
含め、社会的基盤が安定していないところで「治療の打ち切り」をガイドラインにすれ
ば、命がないがしろにされていくことになります。 治療の打ち切りではなく、誰もが
生きられる社会づくりに力を入れるのが先ではないでしょうか。

●「いのちの切り捨てに抗する市民連絡会」の声明