<「国旗損壊罪」反対連絡会・那須研一>
「 国旗損壊処罰法」の成立が強行されて3か月。極右・高市政権が発足して1年。大軍拡推進・反基地運動への攻撃・差別排外主義(外国人いじめ)の激化・弱者切り捨て…その非道はとどまるところを知らない。

秋晴れの10月17日(土)の午後3時過ぎ。手に手にメッセージグッズを抱えた人たちが官邸前に集う。今月の損壊罪反対17日行動は土曜日、ということで時間を早めての結集呼びかけとなったのだ。集会の冒頭、反対連絡会事務局長の伏見忠さんからアナウンス。
「…この場所、この集会の空間は、誰もが差別されず嫌な思いをせずに安心して参加できる場所としたいと思います。今回、グランドルールを作成しました。読み上げて皆さんで確認したいと思います。①私たちはあらゆる差別やハラスメントを許しません。…ジェンダー、性自認…人種、民族、国籍…などに基づく差別、ハラスメント、マイクロアグレッションを容認しません。②個人に対する撮影は、許可を得てから行ってください…」(この問題については11月2日に反対連絡会であらためて意見交換・討議を行います)


私が先導してコール…その前に「今回、初の試みとして、コール&レスポンスを取り入れます。お手元の黄色い紙の左側『自分の思いを表明するぞ』のあと、私が、ファシズム、と言ったら、皆さんが、反対、と言ってください。私が、戦争、と言ったら、皆さんが、反対。わたしが、高市、と言ったら、皆さんが、やめろ。これを2回ずつやって、最後、国旗損壊罪絶対反対、でしめます。練習してみましょう」
「…いけそうですね。では、コールいきます。政権発足1年、ファシズムと戦争に突き進む高市政権への怒りの声を官邸にぶつけましょう!」
今回も、私たちのために場所を譲り、機材を貸与してくれた「官邸前高市やめろ」チームの拡声器がパワーを発揮。参加者の熱気と相俟って、並み居る警官と装甲車を圧倒、官邸を揺るがす…それにしても今日はいつも以上に警察が多い。高市打倒ムーブメントの高まりの証しか。
オープンマイク=参加者のスピーチの1人目は、アメリカ産寄生虫付きじゃがいも輸入の危険性を指摘。続いて、ジョニーHさんによる、農民詩人・木村迪夫(みちお)さんの祖母が遺したうたの弾き語り。2人の息子を戦争で相次いで亡くした母の絶唱である。
「にほんのひのまる なだてあかい かえらぬ おらがむすこの ちであかい」
80数年前の日本には、同じ惨苦にさいなまれ憤激にかられながら、その表出すら抑圧された母親が無数にいただろう。そして日本の侵略によって強奪され虐殺されたアジアの人たちとその子孫の慟哭は今なお大陸の天地に満ちているだろう。
歌のあと、オープンマイクはさまざまな人たちに回った。星野・大坂救援会の人、女性差別に抗してきた努力を高市に踏みにじられたことへの怒りを表明する人、反天皇制の活動を続けている人、都立高校君が代不起立被処分者…


伏見さんが主催者からの告知として、間もなく訴訟の原告募集の呼びかけをします、と話している途中、対岸(国家議事堂側)の異変に気づき中断、「警察!何を妨害してるんだ!」。見ると、反戦マークの旗を掲げた人が、警察官多数に取り囲まれている。私も、持っていたマイクで「通行の妨害をやめなさい!」。横断歩道の反対側に向かったただけの人を警察が力ずくで押し戻そうとしているのだ。
あとから渡った人も止められる。「何の根拠があって制止するんだ!」「警察は暴力をやめろ!」「表現の自由!」…参加者は口々に叫ぶ。高市やめろチームの人が「あれは第二機動隊です」と教えてくれる。
伏見さんの先導で抗議のシュプレヒコール。「警察は弾圧をやめろ!」「通行妨害をするな!」「警察は違法行為をやめろ!」…伏見さんから最後のコールを促された私は「皆さん、これが国旗損壊罪の本質じゃないですか! 戦争反対の声を徹底的に弾圧する、悪法のねらいが、あの機動隊の姿に現れているじゃないですか!」。「そうだ!」の声が上がる。
「最後のコールやります。私は杉並区の学童支援員です。子どもたちに日の丸・愛国心を強制する前に、小学生の安全な居場所を拡充せよ! ミサイルやドローンの購入に注ぎ込む10兆円、20兆円を子ども食堂の支援に回せ!その思いをコールに込めます」
「旗より人権 武器より食糧!」「子どもに三食食べさせろ」…「国旗損壊罪絶対反対!」…「警察は弾圧やめろ!」「表現の自由を守ろう!」…
伏見さんからの次回の告知で集会は終了。しかし、さっきまで対岸で通行者を制止していた警察が今度はこちら側で、参加者に横断歩道を渡らせまいと阻止線を張る。何の根拠もない公道の封鎖である。丸の内線・国会議事堂前駅の入口は向こう側にあるのに…足止め状態の私たちは「集会は終わったんです」「青信号じゃないか!」「おかしいぞ!」。
伏見さんが「この場は主催者に任せてください。この違法行為、国家公安委員会に厳重に抗議します。解散しましょう」…ようやく警察(機動隊)が退去。今日の参加者は66名。最近、常軌を逸していると言われる警察の集会妨害を皆が目の当たりにした。活動の萎縮を狙っているのかもしれないが、逆に私たちは更なる闘志のもと大結集を実現して弾圧を跳ね除け、損壊罪廃止を勝ち取るだろう。
●こばと通信:ライブ配信録画 https://www.youtube.com/watch?v=L_Gqp5rfyzY

