

酷暑のなか、ことしのレイバー映画祭は7月25日(土)に東京・板橋区グリーンホールで開かれた。『新根室プロレス物語』『国会ペンライト行動』『チリ・ライジング』『郵政クビ切り物語』『懲罰自転車』『When We Fight』の多彩な6本のドキュメンタリーが上映された。とくに注目を浴びたのは、郵政の2作品だった。
『郵政クビ切り物語』(ビデオプレス/2005年)は、自民党政権による組合つぶしの大量処分・解雇と28年間たたかって勝利した郵便労働者(池田実・名古屋哲一)の姿を描いた作品。「4.28(ヨンニッパ)闘争」と呼ばれた歴史的の記録映像である。短編の新作『懲罰自転車』(堀切さとみ/2026年)は、軽微なミスを理由に猛暑の自転車配達の懲罰されたが、その実態を社会に告発し、長年続いていた悪しき慣行をやめさせた男(永井晃彦)の話だった。


約150人の観衆はスクリーンに釘付けになった。上映後には制作者・出演者のトークがあったが、28年たたかい職場復帰の夢をかなえた池田実さんの姿があった。司会に促されてサプライズ登壇した池田さん。本人も「久しぶりに見て涙が出た」という。舞台で握手をかわした大ベテランの池田さん(73歳)と新人の永井晃彦さん(49歳)。「おかしいことおかしい」と声を上げ、しっかり成果を上げた二人に会場から惜しみない拍手が送られた。永井さんは「池田さんのたたかいにシビれた。管理職の妨害に負けずにマイクを握りしめて訴える姿はすごい」と身ぶり手ぶりでそのシーンを再現した。
池田さんはこう返した。「永井さんのたたかいに驚いた。『懲罰自転車』を観ると労働者いじめの郵政職場の実態はまったく変わっていない。自民党・郵政当局側の労働者いじめのDNAが引き継がれているのだろう。職場の状況はひどいが声を上げれば変えられる。私たちとしては、たたかう労働者のDNAを引き継いでたたかっていこう!」と訴えると、会場は大きな拍手と感動で包まれた。
アンケートには、こんな声が寄せられた。
「特に『郵政クビ切り物語』は圧巻で、『懲罰自転車』と同時に見ることで相乗効果があり、過去現在に共通すること(あきれるほど変わらない体質)と時代や社会の変化が分かりやすく迫ってきました。登場人物がことごとく素晴らしく、こんな人たちがいることを知って涙ぐむほど嬉しくなりました」。全アンケートなど順次報告を掲載していきます。本当に暑かった。でもレイバー映画祭の歴史が、またひとつ深まったイベントになった。(M)


●作品情報『郵政クビ切り物語』https://vpress.la.coocan.jp/yusei.html
予告編はこちら。https://www.youtube.com/watch?v=L92ijsve7OU
●DVD『郵政クビ切り物語』『懲罰自転車』は各3000円。ご活用ください。お申し込みはこちら。https://videopress.jimdofree.com/dvd/

